食の美術館

ある日、ニューヨークのソーホーに
チーズ専門店が誕生した。
やがてこの小さな店が、
食の世界に大きな一石を投じるまでになろうとは、
このとき、誰も予想していなかった。
DEAN&DELUCAの物語。



1970年のソーホーは、まだ工場などで雑然としていたが、多くのアーティストがアトリエを構え、様々なカルチャーを生み出していた。
ソーホーのアーティストたちが目指したものは、装飾的なものをそぎ落とし、ありのままを表現することを「美しい」とするシンプルなものだった。
創設者の一人ジョルジオ・デルーカは、ソーホーのそうしたミニマリズムに魅せられ店を開くことを決意。
しかも、ソーホーには、彼に多大な影響を与えた2人の友人、出版社に務めるジョエル・ディーンと画家のジャック・セグリックが暮らしていた。
彼らの住まいをはじめて訪れたときの衝撃。すべてが洗練され、ソーホーの住人たちより以前から、彼らはミニマルで美しい世界をつくっていたのだった。
インスタント食品があふれていた時代にディーンとセグリックは様々な食材を買い求め、料理をすることを楽しんでいた。
デルーカもよく、土産に輸入業者だった父親が扱うイタリアの多彩な食材を持って彼らの家を訪れ、その度にそれらが美味しい料理としてもてなされ、味わうことの楽しさを感じていった。子供の頃から親しんでいた食材が、彼らと親交を深めるうちに、あらためて「本当に美味しいもの」であることに気づきはじめていた。そして、「ニューヨークに暮らす人々に本当に美味しいものを紹介したい」という強い思いを募らせていく。

「食べることは、人生を味わうこと」

高級な食材を使った、丁寧に料理された料理。
もしフルサービスでもてなされるのなら、きっと緊張してしまいます。
このお店の素敵な事の一つは、いい感じのセルフ感。気構る事なく、美味しく味わえます。
友達と夕食前の夕方に待ち合わせて、まずワインで一杯乾杯したり、
普段あまり使わない食材のスープとサンドイッチのランチだったり、
もちろん疲れてお茶したり、
たまには前菜からデザートまでのフルコースを楽しんでみたり、
店内に美しく置かれている食材にも、刺激されたり。
いろんな楽しみ方が、一つのお店で出来るのってすごくいいなと思います。

この本にのっているキッチン部屋、いつも眺めてため息がでくるらい完璧です。


そして、今度公開される映画。『ジュリー&ジュリア



アメリカの料理の母と呼ばれたジュリア・チャイルド。ジュリアは今でこそ、アメリカにフランス料理を紹介した一人として、知らない人はいない程の料理研究家らしいです。彼女が書いたフランス料理の本「Mastering the Art of French Cooking」(1961) は、DEAN&DELUCAの創設者のひとりジョエル・ディーンとジャック・セグリックの愛読書でもあった一冊です。


DEAN&DELUCAが大好きな私は、気付けばあまり使う事はないのに、新しい色がでるとつい気になってしまいます。もちろん、他のグッズや食材も気になりますが...。
一緒に働いてる同じDEAN&DELUCA好きなお店の子に最近言われて知ったのは、黒のトートは当時クリスマス限定色で買ったのですが、今定番化している黒トートとはロゴの部分の色が違うそうです。



DEAN&DELUCAのフリーペーパーも永久保存版な位、料理のスタイリングが本当に良くて好きな理由の一つです。

そんな世界観、大好きです。

http://www.deandeluca.co.jp